「ぴこピコ☆らぶタッチ」開発チームインタビュー

Ogaki Mini Maker Faire 2020 オンライン展示のツイート企画に寄せて、ぴこピコ☆らぶタッチの最新バージョン(第5世代)について開発チームへの臨時インタビューを行いました。

インタビュー

Q1.第5世代の概要とコンセプトを教えてもらえますか?

これまでのぴこピコ☆らぶタッチは縦3×横3合わせて9枚のタッチパネルを用意していました。

第4世代まではその制約の中でできるゲームを作ってきましたが、さらにゲーム性を高め、かつソフトウェアで制御できる表現の自由度を広げるためにタッチパネルの制約に手を入れる必要性を感じ始めました。

Ogaki Mini Maker Faire 2018で初公開した第4世代

そこで現在製作している第5世代では、フルカラーLEDが内蔵された小型透明スイッチを縦18×横18個合わせて324個用意し、それらをマトリクス状に敷き詰めた新型タッチパネルづくりにチャレンジしています。

小型透明スイッチのイメージ図
324個の小型透明スイッチを敷き詰めた場合のイメージ図

このようなタッチパネルを利用することで、例えばパネルの端を狙ってタッチしていただくようなルールを加えるような新しいアクションを「ぴこピコ☆らぶタッチ」のゲームに取り入れることができるようになります。

Q2.現在の制作状況はいかがですか?

作品コンセプトを確認するための小型試作機(バージョン4.5と呼んでる)を作っています。これは縦6×横6合わせて36個のパネルをArduinoで制御できるようにしたものです。

バージョン4.5用のタッチパネルの部品
パネル制御用に使っているArduino Mega
パネルに触れると反応する様子

324個の小型透明スイッチを取り扱うために設計した電子回路については、その有効性を確認するための小さな基板(テスター基板と呼んでる)も別途制作しました。

テスター基板
テスター基板へ部品を取り付けるために
はんだペーストをメタルマスク越しに塗る作業

第5世代で使用する小型透明スイッチについては会社の光造形式3Dプリンタも使って試作していますが、強度や美しさを高めるために最終的にはレジンキャストという手段を新たに取り入れることを考えています。

光造形式3Dプリンタで出力した小型透明スイッチの構造物

Q3.今後の展望について教えてもらえますか?

完成した第5世代を2021年のどこかで公開したいと考えています。(我々は)ソフトウェアの会社なのでソフトウェアの開発は分担して進めやすいのですが、ハードウェアについてはそうではありません。

そのため慣れたメンバーでハードウェア部分を早めに作ってしまい、それを制御するソフトウェアをより多くのメンバーで手分けして開発できるようにしてゆきたいと考えています。

広報担当より

Ogaki Mini Maker Faire 2020への物理出展を中止したあと、12/5(土)に急遽Zoomを使って行ったインタビューのレポートでした。開発チームの皆さんご協力ありがとうございました!