レポート:量子コンピュータのゲーム「QLANET」
量子コンピュータのビット操作の考え方を3目並べゲームに応用したQLANETという陣取りゲームを体験しました。
9マスを惑星とみなし9惑星の量子状態を自軍の状態(0か1)に確定することで3目並べることでの勝利を目指すゲームになります。しかし、会場ではゲームルールが全く理解できず情けない気持ちになり、特に中級以上で出てくる量子コンピュータ特有のゲート操作が全く理解できなかったため帰ってから量子コンピュータの基礎を勉強しました(継続中)。
現在、量子コンピュータ系のニュースも多く関心も高いためか量子コンピュータ関連の動画は多くあります。
(参考にした本と動画)
- 量子力学超入門 村上憲郎著 悟空出版
- ケットベクトル表記の慣れや、パウリ演算子でのブロッホ球の量子状態の回転のイメージが手計算を通してわかる
- 講義「現代物理学の基礎と話題」第8回「量子コンピュータとは」(知を鍛える-広大名講義100選-)(https://www.youtube.com/watch?v=psmyDbkuVtc)
- 量子コンピュータでどこまで実用化されているか、何が可能かがわかりやすく説明されています
ゲーム中、意味不明だったCX0 CX1ゲートに関しては、1QUBITの状態が2桁目に影響する(反転する)という意味というのはわかりました(1bit目の状態に応じて2bit目が反転する操作。ゲーム中では惑星の状態を反転させる)ただ難解なのはBMゲートで、これは2惑星の状態を量子もつれにします。この量子もつれはベル状態でありbit間が相互に影響する状態になります。この量子もつれ状態から片方bitを観測すると片方bitが確定するということで、距離を無視した通信手段ということで量子テレポーテーションと呼ばれ、SF作品で出てくることがあり、三体という中国の作家のS F小説で出てきました。(智子という11次元コンピューターを三体星から地球に送りつけて色々するのが1作目になります。)
ゲーム中でもBMゲートをつかうと量子もつれ状態になり、片方にMゲート(虫眼鏡)するともう片方も観測された瞬間に確定します(ゲーム的には虫眼鏡ももう一回使わないと確定しない)
ここでまだ理解できていないのがBMゲート利用時の秘密の暗号としてプレイヤーに開示される情報です。BMゲートを実施すると秘密の暗号として|00>-|11>,2,6 というような文字が出てくるのですが、ベル状態というのはわかるけどもなぜそのベル状態になるのか、というのと、わかったからといってゲーム中でどう有利になるのかまだ理解できないので、勉強はまだ足らないんだろうなと思っています。
ゲームは以下でブラウザ等で実行できます
(https://unityroom.com/games/qlanet)
(本レポートについて)
このレポートは、展示会を視察したスタッフに課された「当日の展示などを見て回り、印象に残ったものや出来事について記事を書け」という課題の成果物です。
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