「ぴこピコ☆らぶタッチ」制作レポート(2021春)
2020年末に作りかけていたぴこピコ☆らぶタッチの制作状況についての続編。予定を変更し、Maker Faire Kyoto 2021を目標にコロナ対策に特化したバージョンを間に挟むことにしたものの、測距センサーを思ったとおりに使えず難航している、という内容です。
前回までのあらすじ
2人で遊べる相性診断ゲーム機「ぴこピコ☆らぶタッチ」の新しいタッチパネルづくりに2020年度から取り組んでおり、その製作状況をOgaki Mini Maker Faire 2020 のオンライン展示企画に合わせて公開しました。前回の記事はこちらです。
コロナ対策バージョンへの寄り道
Maker Faire Kyoto 2021を目指して新しいタッチパネルを完成させることを次の目標としましたが、弊社社内でのお仕事がとても活況だったほか年明けから緊急事態宣言が発令されたことに伴って、324個のボタンを含むタッチパネルをすべて作りきれる見込みがどんどん無くなってゆきました。
一方でこの作品の持つ課題、つまりタッチで遊ぶゲームだから濃厚接触しやすいという課題を解決するために、コロナ禍でも遊べる新しいゲームスタイルのアイデアもいくつか生まれました。
例えば2人のプレイヤーがアクリル板を挟んで向き合い、そのアクリル板にタッチして遊ぶという発想です。
実はこの発想に沿ったタッチパネルは部品の点数が少なく、限られた期間で試作できる見込みが高いものでした。
コロナ禍における新しい遊び方の提案にも繋がるほか、作りながら新たな学びも得られるだろうと考えてこの「コロナ対策バージョン」へ少し寄り道することにしました。
測距センサーの試用
コロナ対策バージョンでは向かい合ったプレイヤーの手をどのようなセンサーで検出し、ゲームのシステムへ取り込むかが最初の話題となりました。
例えば、机の上に超音波センサーを置けば手までの距離を測ることができのでは?というアイデアが一例です。そこで狙い通りにうまく測れるのかどうか市販のセンサーを手に入れて実際に試すことにしました。
現在、調達した測距センサーを複数使って前述のアイデアを実現できるかどうかチームメンバーが試してくれているところですが、センサーの取り扱いにまだ慣れておらず形になるまではもうしばらく時間がかかりそうな状況です。
まとめ
今回は結果としてMaker Faire Kyoto 2021の当日までにタッチパネルを作りきることが難しいという見通しから、コロナ対策バージョンへ寄り道するという決定をチームでしました。
寄り道の過程で測距センサーを新たに試しているところですが、初めてのモジュールをいきなり使い始めることは難しく、ちょっとした寄り道のつもりがこちらも案外険しいということがわかってきた点は学びです。アイデアを挙げたあと手を動かすでわかることがあります。
今回のレポートに記載した画像や写真はチームメンバーから提供してもらったものです。コロナ対策バージョンに関して残っている課題はやはりまず測距センサーを取り扱えるようになることですが、続きはまた機会を改めてお知らせできればと考えています。
なお本日のMaker Faire Kyoto 2021に合わせて、オンラインで遊べる ぴこピコ☆らぶタッチ トレーナー 正式版を公開しました。「ぴこピコ☆らぶタッチ」というゲームをパソコンのキーボードでご自宅等で遊べるようにした1人用ゲーム作品です。よろしければそちらもどうぞお試しください。